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Bernina Large Freearm Hoopの魅力
フリーアームに特化した独自形状のフープは、筒状・袋状のアイテムを“巻かせる”ようにセットできるのが最大の利点。反対面まで針が貫通する心配を減らし、前後をつなげず片面だけをきれいに仕上げられます。

このフープは、次世代のBernina 5シリーズ(いわゆるビッグボビン採用機)、7シリーズ、そして880に対応します。特にトートバッグやTシャツのように袋状・チューブ状の素材で、フリーアームの恩恵は絶大。刺繍の自由度がぐっと広がります。ここで他社向けの磁気式フレームと混同しやすい方もいますが、本稿の主役はBerninaの純正フリーアームフープです。比較検討時の用語整理として、たとえばsnap hoop for berninaという呼び名や他社製品名が登場することはありますが、使用手順は本稿のフープに沿って解説します。
対応機種チェック:あなたのBerninaは準備OK?
対応は大きく3系統。次世代5シリーズ(ビッグボビン搭載)、7シリーズ、880です。5シリーズでも旧世代は対象外のため、まずはボビンのサイズと世代を確認しましょう。

また、マシン側のファームウェアを最新にしておくことが重要です。画面のフープ選択メニューに「L-FA(Large Freearm)」が表示されない場合、マシンがフープを認識できません。メーカーサイト(bernina.com)から最新に更新しておくのが前提です。製品選定段階では呼称の多さに戸惑うことも。たとえば検索で磁気 刺繍枠 for berninaやbernina 磁気 刺繍枠といった語がヒットしますが、本稿のフープはラチェット付きの純正フリーアームフープで、装着方法や要件が異なります。
テンプレートで“使える範囲”を見極める
付属テンプレートのグリッドは、デザインの収まりや位置決めに大いに役立ちます。

7シリーズと880はテンプレートのグリッド全域を活用できますが、次世代5シリーズでは“ごくわずかに”使える範囲が小さくなります。

動画ではピンクのラインで差分が示され、約3/8インチ程度と解説。大きな差ではありませんが、デザインが枠外に出ないよう必ずテンプレート基準で確認しましょう。なお、市場にはbernina 磁気 刺繍枠 sizesといった呼称でサイズ体系を比較する情報もありますが、動画で扱われているのはFreearm専用のL-FAで、画面に表示される範囲指示とテンプレートを併用するのが確実です。
フープ構造とラチェット機構:ラクに、まっすぐ張る
フープには、位置合わせを助けるクリアグリッドとグレークリップが付属。グリッドをセットすると、まっすぐな基準線が得られ、布の“歪み張り”を避けられます。

内枠背面のラチェット機構は、手に優しく、少ない力で適切なテンションに調整しやすいのが特長。バッグなど厚みや硬さのある素材でも、段階的に締め込んで均一な張りに近づけられます。

ラチェットの利点は、細かく戻し入れしながら“均一テンション”に持っていけること。過剰に締め込む必要はありません。

プロのコツ
- 最後のひと締めの前に、指で周囲を軽く押しながら全周のテンションを点検。局所的なたるみを見つけたら、ラチェットを1ノッチ戻して布目を整え、再度締め直します。
- クリアグリッドの基準線と素材の目(織り)を合わせると、文字刺繍の水平出しが安定します。dime snap hoop berninaのような磁気式スナップ系と違い、本フープはラチェット調整が要。微調整の“戻し”を恐れず使いましょう。
トートバッグで実演:ステップバイステップ
今回は既に片面に「Sew it yourself!」が入っているトートの反対面へ、文字「One stitch at a time!」を配置して刺繍します。

1) デザインを読み込み、画面へ表示 - マシンで目的の刺繍デザイン(今回は“One stitch at a time!”)を選択し、表示させます。

- ここでフープ選択メニューから「L-FA(Large Freearm)」を選択。最新ファームでないと表示されない場合があるので注意。

2) 5シリーズ特有の“右側シェーディング”に注意 - 画面右側にグレーの非刺繍領域表示が出る場合があります。これは5シリーズの実用範囲を可視化したもので、デザインをその範囲内に収めます。

- 文字デザインは回転・移動で“視覚的な真ん中”を狙うと効果的。表示上のアウトラインと実物テンプレートを行き来しながら、はみ出しを防ぎましょう。ここまでの工程は、名称が似たsnap hoop monster for bernina等とは操作体系が異なる点にご注意。
3) フリーアームへ装着 - 画面の案内に従い、既装着のフープがあれば一旦外します。次にトートをフリーアームへ“巻かせる”ように差し込み、ハンドルや余り布が針道に入らないよう退避させます。

- 横から見ると、袋がきれいにアームへ回り込むのがわかります。これが“反対面を縫わない”秘訣です。

比較情報として、ほかに磁気 刺繍枠 for bernina 刺繍ミシンなどの選択肢も耳にしますが、袋物の片面刺繍ではフリーアーム特化形状が安心感をもたらします。
4) 刺繍スタート - 必要に応じて“正しい押さえ金(フット)”が付いているか確認するよう、マシンが促します。OKならスタート。糸端は適宜カットして進行を見守りましょう。

- もし布が針に寄せられてアームに引っかかりそうな気配があれば、即座に一時停止し、余り布を広げて再開します。進行中も、反対面が針道に入らないかをこまめに目視確認します。ちなみに市販の磁気 刺繍枠 for berninaのような磁力固定タイプでは“巻かせ”の感覚が異なるため、同じ手順にならない点は留意しましょう。
5) 完了と取り外し - 縫い上がったら、フープを軽く持ち上げ気味に角度をつけて外します。無理に引かず、フリーアームからスムーズに抜くのがコツです。

仕上げと品質チェック
- 糸端(渡り糸)があればハサミで整えます。糸道や生地を傷つけないよう、表から見えにくい位置で丁寧に処理しましょう。
- 文字の端部が乱れていないか、アウトラインが枠外へ寄っていないかを確認。必要に応じて小さな毛羽立ちを押さえます。
- バッグの内側をチェックし、縫込みがないかを最終確認します。
クイックチェック
- 画面のフープ選択は「L-FA」になっているか?
- テンプレート上の“ピンク線”(次世代5シリーズの実用範囲)を超えていないか?
- フリーアームに素材を正しく巻かせ、反対面やハンドルを針道から外しているか?
- ラチェット締めは均一か? 緩すぎ・締めすぎはないか?
トラブル回避のクイックチェック
- フープ未認識:フープ一覧に「L-FA」が出ない場合は、ファームウェアが未更新。bernina.comから最新へ更新。
- デザインのはみ出し:5シリーズでは右側の非刺繍領域表示に注意。テンプレートのピンク線内に収める。
- 袋物の縫込み:フリーアームへ深く巻かせ、余り布は常に針道から退避。進行中に一時停止して都度整える。
- テンションムラ:ラチェットを1ノッチ戻し→布目調整→締め直しの順で微修正。
プロのコツ
- 位置合わせは“テンプレート+画面”の二刀流:現物合わせのテンプレートで中心印を取り、画面で微回転・微移動すると、袋物でも狙いどおりに。
- 文字刺繍は“見た目の中心”:袋物は立体で視点が動くため、寸法上の中心より“視覚中心”を優先すると仕上がりが自然に。磁気 刺繍枠 for bernina embroideryのようなワードを検索しつつ知識を広げるのは有益ですが、実運用はテンプレート基準が最短距離です。
- ラチェットは“締め切らない勇気”:最後の半ノッチは仕上がりを左右します。刺繍前の最終見直しで“余裕のある均一張り”に整えるのが美観の近道。
注意
- 対応機種は「次世代5シリーズ(ビッグボビン採用)」「7シリーズ」「880」。旧世代5シリーズには非対応の点に注意。
- ファームウェアは最新必須。表示されるフープリストにL-FAがないと使用できません。
- 本記事は動画の実演内容に基づく解説で、具体的な型番や寸法の全容は示されていません。詳細は公式ドキュメントをご確認ください。検索でdime snap hoop bernina等が出てきても、手順・仕様は本フープと一致しません。
コメントから:よくある質問と回答
Q. 3層キルト(トップ・芯・裏)を刺繍ユニットでキルティングする場合、このフープは便利? A. 動画投稿元の回答では、キルティング用途にはBerninaの「Clamp Hoop」を推奨。Large Freearm Hoopより適している、とのこと。用途に応じてフープを使い分けましょう。
関連の用語メモ:ネット検索では磁気 刺繍枠 for berninaやbernina 磁気 刺繍枠など磁気式の選択肢が多く見つかります。磁気式フレーム(例:dime snap hoop bernina)は着脱性に優れますが、動画の主役であるフリーアームフープは“フリーアームに巻かせる”運用が核で、構造と手順が異なります。目的(袋物の片面刺繍か、キルティングか)に合わせて選択するのが最適解です。
