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動画を見る:Everything You Need to Know About Zippers(Faren Tami)
服づくりの小さなパーツ、でも仕上がりの印象を大きく左右するのがファスナー。種類が多すぎて何を選べばいいの?そんな疑問を、この動画の内容に沿って一気に解消します。

このガイドでは、ゲージ(歯幅)と長さの正しい測り方、開閉式と止め式の違い、金属ファスナーのコーティング差、コイルをメーター買いする使いこなし、そしてコンシール(見えない)ファスナーの要点まで、必要な基礎をぎゅっと凝縮しました。
学べること
- ゲージ(3/5/10など)の意味と測り方、刻印の読み方
- 長さは“歯のみ”で測る鉄則と、間違えがちなポイント
- 開閉式(セパレート)と止め式の見分け方と使い分け
- 金属(未コーティング/コーティング)、成形プラ、コイル、コンシールの特徴
- 固い金属ファスナーをみつろうで滑らかにする実践テク
はじめに:ファスナーの世界へ
動画の案内役はファッション系の講師Faren。彼女のスタジオには、金属・プラスチック・コイル・コンシールまで多様なファスナーが並びます。今回の目的は「あなたのプロジェクトに最適な1本を選ぶ」ための判断軸を持つこと。つまり、見た目や長さだけでなく、構造の違いを理解することがカギです。
プロのコツ
- ファスナー選びは“先に用途ありき”。衣類か、インテリアか、軽衣料かで最適解は変わります。
- 同じ長さでもゲージが違えば見え方も操作感も変わるため、ゲージ確認を習慣に。
注意
- 動画では公開日や特定ブランド名は明示されていません。ここでは動画の説明範囲に限定して解説します。
ファスナーの計測:ゲージと長さ
H3 ゲージを理解する “ゲージ”とは、ファスナーの歯(エレメント)の幅を示す番号のこと。動画ではメジャーを歯に直角に当て、幅が5mmである例が示されています(一般に3・5・10など)。この幅がそのままゲージ番号の目安になります。
もう一つの確認方法は、スライダー(引き手)背面または頭頂の刻印。そこに“5”など数字が打たれている場合があり、交換や補修の際に役立ちます。型紙で“3コイル”と指定されるケースでも、刻印が読めれば迷いません。
クイックチェック
- メジャーは必ず歯の“全幅”に対して当てる。
- 刻印の数字が実測と概ね一致しているか確認する。
H3 長さを正しく測る 「テープ全部の長さ」を測ってしまうミスはあるある。正解は“歯の有効長のみ”です。下止から上止(スライダーが当たる位置)までを測り、テープの余白は含みません。
プロのコツ
- 仕上がり位置に合わせて“歯だけ”を測る癖をつけると、パターンとの齟齬がなくなります。
ファスナーの種類を知る
H3 開閉式(オープンエンド)と止め式(クローズエンド) オープンエンドは裾側が分離するタイプ(前開きアウター等に最適)。クローズエンドは下に止め金があり、完全には開かないタイプ(スカート・ポーチ等)。動画では2本を並べて比較し、視認による見極めが紹介されます。
H3 金属の未コーティングとコーティング 未コーティング金属は歯の触感が乾いていて、スライダーの動きに“粘り”が出やすいのが特徴。引くたびに歯が引っかかり、最悪の場合歯欠けのリスクも。対してコーティング金属は表面が滑らかで、スライドが非常にスムーズです。
未コーティングの“引っかかり”は動作を見れば一目瞭然。Farenも実演でスムーズに引けない様子を見せ、コーティングとの差を体感的に説明しています。
プロのコツ
- 金属音が強く、引きがザラつくときは未コーティングを疑う。作業前にメンテしておくと失敗が減る。
H3 固い金属ファスナーを“みつろう”で解決 動画の定番テク。ブロック状のみつろうを歯の表裏に軽く擦り、数回の開閉でなじませます。これでノイズも引っかかりも和らぎ、手元の作業ストレスが激減。
注意
- 量は薄くでOK。付けすぎはホコリを呼びます。
H3 成形プラスチック(モールド) 見た目が金属に似ていても、実は成形プラということがあります。強度があり、アウターなど多目的に使える万能選手として紹介されました。
H3 コイル(ナイロン/プラ) 歯が連続した“より”のように見えるのがコイル。閉じ止め・開閉式の双方があり、軽衣料から雑貨まで万能。動画では、用途の幅広さが強調されています。
H3 コンシール(見えないファスナー) 歯(コイル)が裏側にあり、縫い付けると表から見えないのが最大の魅力。軽やかなドレス、スカート、イブニングに好相性。縫製時は歯を転がして少し開き、縫い目を歯の際まで寄せるのが基本です。
注意
- “オープンエンドのコンシール”は壊れやすいので避けるのが無難(動画でも推奨されていません)。
H3 ノベルティ(変わり種)とダブルスライダー 裏側コイル+ヘビーデューティーな引き手を持つノベルティは、アウター用途にも応用可能。ただしダブルスライダーは噛み合わせが難しいと感じる人も。動画でも「扱いにくい」との個人的所感が共有されています。
ケアとトラブル対処
固い・引っかかる・音が大きい——それらは未コーティング金属のサインかもしれません。みつろうでの潤滑は即効性があり、歯欠け予防にもつながります。縫い付け前に一度チェックしておけば、完成後のやり直しが減ります。
クイックチェック
- 開閉が重い:歯に薄くみつろう→数回開閉
- 歯が見えすぎ:コンシールを検討
- アウター用途:モールド(成形プラ)やコーティング金属
補足ノート
- 動画内で具体的な番手以外の数値やメーカー名は示されていません。そのため本記事も範囲を超える推測は行いません。
ファスナーテープ素材の基礎
動画では、テープ素材は主にポリエステル(合成)とコットンの2種類が紹介されます。ポリエステルは扱いやすく用途が広い一方、コットンは染色に向いており、特にデニムと一緒に染める用途で好まれます。
プロのコツ
- 染色前提のコスチュームやデニムワークにはコットンテープが好相性。汎用・量産にはポリエステルが便利。
賢いファスナーの買い方
H3 コイルを“メーター買い”して自在にカット ふとんカバー、長尺クッション、舞台衣装など、既成長では足りない場面で強いのが“コイルのロール買い”。必要丈にカットでき、ストッパーも自作可能(詳細は動画の次回予告)。大物案件が多い人は1本持っておくと世界が変わります。
H3 長さで迷ったら“長め一択” 短いファスナーは伸ばせませんが、長いファスナーは短くできます。動画でも「長めを選んで後で短縮」の原則が示されています。後処理の具体手順は次回の動画で扱う予定とのこと。
クイックチェック
- ゲージ:歯幅(例:5mm=#5)と刻印で確認
- 長さ:下止から上止まで“歯のみ”
- 種類:開閉式(前開き)/止め式(ポーチ等)
- 素材:未コーティング金属→みつろうで整備/コーティング金属→滑らか
- 用途:軽衣料→コイル/アウター→モールドやコーティング金属
注意
- オープンエンドのコンシールは壊れやすい傾向があるため非推奨(動画より)。
コメントから
今回の素材には視聴者コメント情報は提供されていません。Q&Aは動画本編の内容に基づいて構成しました。
余談:ソーイングと刺繍のクロスオーバーを楽しむ
服づくりの現場では、ファスナー選びと並行して刺繍フレーミングを検討する方もいます。用途が違う道具ですが、作品の完成度を高めるという意味では“相棒”のような関係。検索の寄り道メモとして、刺繍フレーム関連でよく見かける用語をいくつか挙げておきます(本記事の技術解説はあくまでファスナーが主題です)。
- 刺繍機のアクセサリ調査の際に見かける用語:磁気 刺繍枠
- フレームの固定方法で話題に上がる例:magnetic フレーム
- 互換パーツやサイズ情報の検索キーワード例:brother 刺繍枠
- 使い勝手のレビューで頻出する製品名の一つ:mighty hoop
- スナップ式の大型フレームに関する話題:snap hoop monster
- 初めての刺繍機選びの目印となる言い回し:刺繍ミシン for beginners
まとめ
ファスナー選びは「計測」「構造理解」「軽いメンテ」の3点で迷いが消えます。ゲージは歯幅と刻印でダブルチェック、長さは“歯のみ”で測定。未コーティング金属の引っかかりはみつろうで緩和。用途に合わせて、開閉式/止め式、金属/モールド/コイル/コンシールを選び分けましょう。長さで迷った時は“長めを買って後で短縮”が安全策。次の作品で、今日のメモをぜひ活かしてください。
