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キャップ刺繍は、なぜ「別ルール」になるのか
同じロゴデータでも、完成キャップ(帽子)とフラットなポロシャツで縫うと、結果が大きく変わることがあります。糸・針・機械が同じでも差が出る主因は「物理条件」です。キャップは曲面で芯があり、中央のセンターシーム(縫い合わせ)と、つば(ブリム)が生地の動きを物理的に制限します。
フープで枠張りしたフラット生地は、針が刺さるときの糸の“押し(プッシュ)”をある程度四方に逃がせます。一方キャップは、曲面のドライバーに張られた状態で逃げ場が少なく、縫い重なりで生地が上下にバタつく(フラッギング)ように動き、結果として縫いズレや歪みが出やすくなります。
動画でJohn Deerが強調しているキャップの基本ルールは 「下から上へ/内から外へ(Bottom-Up, Inside-Out)」 です。
- つば側(下側)から始める: 最も硬く安定している位置でデザインを固定する。
- センターシーム付近から始める: 中心から左右へ広げる。
この順序にすると、後から入るステッチが先に縫った部分を押して位置ズレさせる(アウトラインとフィルの間に出る“白いスキマ”)リスクを下げられます。
一方、フラット素材では考え方が逆になります。基本は 「面積が大きい土台を先に」→「小さいディテールを最後に」。生地をスタビライザーに固定して動きを抑えてから、文字などの細部を載せるためです。だからこそチュートリアルの最後で、同じデータを「フラット版」に並び替えて仕上げています。
現場のチェックポイント:データが完璧でも、スタビライザーや枠張りが甘いと一気に崩れます。歪みを追うときは、データだけでなく「保持(ホールド)」も必ず評価してください。ポロ・ジャケット・トートなどフラット品で枠跡(テカりリング)やズレが出る場合、保持方法を マグネット刺繍枠 に変えることで、生地のズレを抑え、枠跡を減らせるケースがあります。従来の摩擦式フープのように生地目を引っ張りやすい方式と比べ、マグネットは上から均一にクランプしやすく、反復生産で差が出やすいポイントです。

Step 1:アートの確認とサイズ調整
動画でやっていること(なぜ重要か)
最初の鉄則は 「先にサイズを決めてからデジタイズする」 です。JohnはEmbroidery Legacy Digitizerにアートを読み込み、単位をインチに変更して、元の高さ(3.44インチ)を確認します。完成キャップ用の指定サイズは 高さ2.25インチ なので、1針も打つ前にアートを 2.25インチ にスケールします。
さらに、アートの不透明度(Opacity)を下げて、ステッチが画像に埋もれないようにしています。見た目の話に聞こえますが、これは実務的な習慣です。
チェックポイント: ステッチの輪郭(ワイヤーフレーム)が、薄くしたアートの上でハッキリ読めること。背景が明るすぎると、位置合わせに必要な“わずかな重なり”を見落としやすくなります。
補足:サイズ変更は「無料」ではない
商用刺繍では、すでに完成している刺繍データ(.DST / .PESなど)を安易に拡大縮小するのは危険です。たとえば20%縮小すると、密度が相対的に上がりやすく、結果として硬くなりがちです。
- 触感の異常: 額に当たる部分が“防弾パッチ”のように硬く感じる。
- 縫製中の兆候: 針が高密度部を連続で突くときに、打撃感が増え、糸切れや糸ヨレの原因になります。
指定サイズは制約条件として固定し、「同じロゴを小さく」は基本的に別案件(再設計)として扱うのが安全です。

Step 2:小さな文字をクリアにデジタイズする
キャップ向きの進め方:センターから外へ
Johnは小文字(「…AVING」)を センターから外側へ 進めており、キャップの基本ルールに沿っています。Classic Satin を使い、ポイントを手打ちで配置します。動画の中で“癖にしたい”細かなテクニックは次の2つです。
- Shiftで直線を固定: 角が甘くならず、シャープなラインを作りやすい。
- 渡り糸は次の文字の内部に隠す: 目が行く「文字の下端(セリフ)」で繋がない。
特に2つ目は、小文字(目安として6mm未満)で差が出ます。下端で繋ぐと渡り糸が“橋”のように見えやすいので、ランステッチ(ホットキー「1」)を次の文字のフトコロ(脚・ボディ)側へ入れて、次のサテンで上から覆わせて隠します。
また、Qキー でスタート/ストップ位置を調整しています。
チェックポイント(実務): タイオフ(止め)が外に出ていると、縫い上がり後の糸端処理で引っ掛かりが出やすくなります。画面上でスタート/ストップが“サテンの被りの中”に入っているかを確認してください。
よくある質問(コメントより要約):すでにフラット用に完成したロゴを、キャップ用にどう直す?
コメントにある典型例として「ポロで実績のある楕円バッジを、キャップで走らせたい。センターから外へにしたい」という悩みがあります。
動画の考え方に沿うと、編集の方向性は次の通りです。
- センターラインを想定: デザイン中央にキャップのセンターシームが通る前提で考える。
- オブジェクトを並び替える: センター付近(かつ、つばに近い下側)から縫い始め、左→右へ広げる。
- 外枠は最後に回す: 楕円のような“全面が埋まる”デザインは、フィルが引き込みやすいので、外枠(ボーダー)を最後に縫ってエッジを回収する考え方が有効です(動画でも「フィル→外枠」の順にしています)。
注意: 小文字は、針当たり・糸切れ・見た目の荒れが最初に出ます。試し縫い前に、針番手や針先形状が素材に合っているか、そして糸端処理用のハサミが切れる状態かを確認してください。切れないハサミで引っ張ると、下糸(ボビン糸)が表に出て“白い点(ペッパー)”の原因になります。


Step 3:位置合わせを固める「外枠先行(逆算)デジタイズ」
このレッスンでの“逆算”とは
一般的には「フィル(地)→外枠」の順で作りがちですが、Johnは逆に 外枠を先に作って 精度の基準(テンプレート)にしています。
Steil(カラム/サテン外枠)ツール で外形をトレースし、プロパティを調整します。
- 外枠幅: 1mm(デフォルトのままだと厚くなりやすいため細くする)
- Inset: 100%(トレースした線の“内側だけ”に外枠が乗るようにする)
ここで重要なのは、この外枠は「先に縫うため」ではなく、先に“形の真実”を確定するため に作っている点です。
なぜスキマ(白抜け)や位置ズレを減らせるのか
キャップや凹凸のあるニットでは、プッシュ/プルの影響が強く出ます。先にフィルを作ると「縫った後にエッジがどこに落ちるか」を推測することになりがちです。
外枠を先に作っておけば、その内側にフィルを合わせ込み、必要な重なりを意図的に作れます。
チェックポイント: ソフト上で十分に拡大した状態で、フィルが外枠の想定位置に対して“わずかに食い込む(重なる)”設計になっているかを確認します。ギリギリで接しているだけだと、縫製時の引き込みでスキマが出やすくなります。


Step 4:構造のあるキャップ向け「手動ジグザグ下縫い」
動画の手動ジグザグ下縫い(なぜ手動で入れるのか)
Johnは、形状の下に ランステッチで水平ジグザグ を手動で入れています。本人は“オールドスクール”と呼んでいますが、狙いは明確です。
狙い:コントロール。 自動下縫いは形状の平均幅などから計算されますが、手動なら「離れやすい場所」「曲面で負荷が強い場所」を狙って補強できます。
その後、メインのフィル(タタミ)を作り、角度を 0 / 180(水平) に固定します(Shiftで角度を真っ直ぐにロック)。
物理的な理由: 水平方向のステッチは、センターシームに対して直交しやすく、シームの溝に沿って針が流れてラインが曲がるリスクを下げます。動画では、これはピケ(ゴルフシャツ)でも有効だと説明しています。
よくある質問(コメントより要約):「手動ジグザグはランダム?」「通常のタタミ下縫いと併用するの?」
コメントで「大きい文字のタタミ下の手動ジグザグが理解できない/場所はランダムなのか/通常下縫いとどう関係するのか」という疑問が出ています。
動画の説明に沿って整理すると、手動ジグザグはランダムではなく、フィルが引き離されやすい方向に対する“補強材” です。Johnは「分離(隙間)が見えないようにする」目的で、ジグザグを往復させています。
また、動画内ではフィル側の下縫い設定も確認し、不要な下縫い(例:Contour)を外してステッチ数を減らす場面があります。つまり下縫いは「入れれば良い」ではなく、
- 手動で入れた補強(ジグザグ)
- フィル側の自動下縫い(必要最小限)
を、設計として整理して使う、という考え方です。
補足:下縫いは“チェックボックス”ではなく“システム”
下縫いはステッチ数=時間に直結します。少量なら誤差でも、量産では積み上がります。ただし、下縫いを削りすぎるとスキマや歪みで不良が増え、結果的に損失が大きくなります。

Step 5:並び替えで「キャップ版」→「フラット版」に変換する
キャップ版:下から上へ、外枠は最後
Sequence Viewで、Johnは外枠オブジェクトをリストの下へ移動し、後で縫うようにします。狙いは次の通りです。
- 土台を先に: つば側から縫い進め、曲面上で生地を安定させる。
- 外枠を最後に: エッジを回収し、輪郭をクリーンに仕上げる。
さらにスタート/ストップ位置を確認し、無駄なトリムを減らして“流れ”を作っています。
チェックポイント: 連続縫いにできる箇所は連続にし、不要なトリムを増やさない(トリムは糸抜け・糸端の原因になりやすい)。

フラット版:大きい面を先に、小さい文字は最後
Johnはキャップ版を保存した後、フラット版を作ります。キャップ版では先頭にあった小文字を、フラット版では シーケンスの一番最後 に移動します。
理由は明快で、フラット素材では大きいフィルを後から縫うと、その“引っ張り”で先に縫った小文字がズレやすいからです。先に大きい面で土台を作ると、その部分が糸で固まり、上に小文字を載せても安定しやすくなります。
結論として、シーケンスはスタビライザーの一部 です。
ただし、データだけでは限界があります。枠張りが緩いと崩れます。
触って確認: 枠張り後の生地は“太鼓の皮”のように張りがあるのが理想ですが、ゴムのように伸ばし切るのはNGです。テンションが安定しない場合や、ネジ締めの手作業で疲労が出る場合は、保持方法として 刺繍ミシン 用 枠入れ を見直し、マグネットクランプで一定化する考え方が有効です。サンプル1枚は良くても、50枚同品質が出ない原因はここにあることが多いです。







イントロ(Primer)
完成キャップでも綺麗に縫えて、なおかつフラット素材でも安定して走るロゴデータを、毎回ゼロから作り直さずに運用したい——そのための手順です。
この解説で学べること:
- サイズの安全設計: デジタイズ前にサイズを確定し、過密(硬すぎ)を避ける。
- 小文字の作り込み: 渡り糸を見せずに文字をクリアに出す。
- 外枠先行(逆算): 外枠を基準にして位置合わせ精度を固める。
- 手動ジグザグ下縫い: タタミ下で分離しやすい箇所を補強する理由と入れ方。
- シーケンスの論理: キャップ用/フラット用に並び替えて安定させる。
量産効率を考えるなら、特にシーケンスに注目してください。トリムが減れば停止が減り、段取りロスが減り、時間あたりの利益が上がります。
事前準備(Prep)
見落としがちな消耗品と事前チェック
デジタイズはソフト作業ですが、データが成功するかは実縫製条件で決まります。キャップ版/フラット版を試し縫いする前に、最低限ここを揃えてください。
- 新しい針: 先端の微細な欠けは目視できなくても糸切れや生地傷の原因になります。重要サンプルは新品針で。
- スタビライザー: キャップは“キャップ用カットアウェイ”など強めのもの、ニット系フラットはノーショーメッシュやカットアウェイが基本。全面バッジ系でティアアウェイは弱くなりがちです。
- 糸切り(ハサミ): 切れ味が落ちると糸を引っ張り、仕上がりが荒れます。
- 清掃: ボビンケース周りの糸くずを確認。キャップは芯材(バックラム)由来の粉が出やすく、テンション変動の原因になります。
量産では「枠張りの再現性」が品質を決めます。オペレーターごとの差を減らすため、 マグネット刺繍枠 用 枠固定台 のような仕組みで位置とテンションを標準化する運用もあります。
Prepチェックリスト
- 寸法: 指定サイズを確認し、単位をインチに設定。
- スケール: 最終サイズ(例:高さ2.25インチ)にしてからポイントを打つ。
- 視認性: アートの不透明度を下げ、輪郭が見える状態にする。
- ハード: 針の種類/番手が素材に合っているか確認。
- メンテ: 高密度フィル前にフック周りを清掃。
セットアップ(Setup)
精度重視の作業環境にする
動画では、Johnが拡大率を管理して作業しています(例:6:1=600%)。ポイント配置を“感覚”ではなく“意図”で行うためです。
拡大の意味: 縮小表示で見た小さな隙間が、実際には2mmのズレだった、というのは刺繍では致命的です。角・重なり・エッジを判断できる倍率で作業してください。
判断フロー:キャップか?フラットか?(スタビライザー前提)
シーケンスを決める前に、次で整理します。
- 完成キャップ(曲面・芯あり・センターシームあり)か?
- はい: 下から上へ/中心から外へ。角度は水平(0/180)寄り。外枠は最後。
- いいえ: 次へ。
- フラットでもニット(ピケ等)で動きやすいか?
- はい: 大きい面を先に縫って安定化。方向性を安定させ、カットアウェイ(またはノーショーメッシュ)を基本に。
- いいえ: 一般的なフラットの順序(大→小)でOK。安定した織物ならティアアウェイで足りる場合もあります。
- 量産(リピート/ユニフォーム等)か?
- はい: トリム最適化で1枚あたり数秒〜十数秒を削る価値があります。作業負担とサイクルタイムを下げるなら 刺繍用 枠固定台 の導入も検討対象です。
注意: マグネット式の枠や治具を使う場合は取り扱いに注意してください。強力な磁力のため、指を挟む危険があります。ペースメーカー等の医療機器や精密機器にも近づけないでください。
作業手順(Operation)
手順(まずキャップ版を作り、その後フラット版へ変換)
Step 1 — アートを最終サイズにして薄くする
- 背景(アート)を選択。
- 単位をインチに変更。
- 元の高さを確認(例:3.44インチ)。
- 指定のキャップ高さへスケール(例:2.25インチ)。
- 操作: 不透明度を下げる。
- チェックポイント: アートが最終サイズで、ステッチ輪郭が見える薄さ。
- 合格基準: 背景に埋もれず、エッジ判断ができる。
Step 2 — 小文字はセンターから外へ作る
- Classic Satinを使用。
- ポイントは手打ち、直線は Shift で固定。
- 重要: 文字の接続は下端で繋がず、次の文字の内部へランステッチ(ホットキー「1」)を落として隠す。
- Q でスタート/ストップを調整。
- チェックポイント: 渡り糸がサテンの被りの中に入っている。
- 合格基準: 文字間に“ヒゲ”や渡り糸が見えない。
Step 3 — 外枠を先に作る(外枠先行/逆算)
- Steilで外形をトレース。
- 外枠幅を1mmに設定。
- Insetを100%に設定(内側に入れる)。
- チェックポイント: 外枠が薄く、形の基準として機能している。
- 合格基準: フィルを合わせ込むための“硬いガイド”ができている。
Step 4 — 手動ジグザグ下縫い→フィル
- ランステッチで水平ジグザグの下縫いを作成。
- その上にフィル(タタミ)を作成。
- 重要: 角度を0/180(水平)に設定。
- チェックポイント: 最終シーケンスで下縫いがフィルの下に来る。
- 合格基準: フィルが“硬すぎず”、かつスカスカにならない。
Step 5 — キャップ用の縫い順に並び替える
- Sequence Viewで外枠を下へ移動し、フィルを先に縫う。
- スタート/ストップを確認して流れを作る。
- チェックポイント: つば側から上へ進む順序になっている。
- 合格基準: センターから外へ押し出す流れで、中央にシワを寄せにくい。
Step 6 — キャップ版を保存し、フラット版へ変換
- キャップ版を保存(例:
Logo_CAP_2.25in.emb)。 - フラット版では、小文字グループを 最後 に移動。
- チェックポイント: 大きい土台が先、小さいディテールが後。
- 合格基準: 文字が“安定した糸の土台”の上に乗り、ズレにくい。
Operationチェックリスト
- 文字: センター→外、渡り糸は内部に隠す。
- 構造: 外枠を先に作り、幅1mm+Inset100%。
- 安定: 分離リスク箇所に手動ジグザグ下縫い。
- 角度: キャップは0/180(水平)を基本に。
- 順序(キャップ): フィル先→外枠後、下→上。
- 順序(フラット): 大→小。
品質チェック(Quality Checks)
縫う前に画面上で見るべきこと
- シーケンス: 対象物の物理に合っているか(キャップ=下→上/内→外)。
- スタート/ストップ: タイイン/タイオフがオブジェクト内部に隠れているか。
- 外枠とフィル: 拡大して、フィルが外枠の下に“わずかに潜る”設計か。
- 密度: 40番相当の糸で、密度0.40mmが基準として表示されているか(縮小で過密になっていないか)。
多針刺繍機でキャップを回す場合は、キャップ枠/ドライバーが機械の規格に合っているかも確認してください。たとえば tajima キャップ枠 は専用のエコシステムで、家庭機系のブラケットとは別系統です。ドライバーの固定が甘いと、データの良し悪しに関係なく位置ズレが出ます。
トラブルシューティング(Troubleshooting)
1) 症状:キャップで歪む(シワ/フラッギング)
- 原因候補: 曲面に逆らう順序(上→下)や、シーム条件を無視した進行。
- 対策(データ): 下→上/内→外に組み直し、角度を水平に寄せる。
- 対策(物理): キャップのバンド固定を強め、ゲージとの密着を確認。
2) 症状:小文字の渡り糸が見える
- 原因候補: 下端(セリフ)で繋いでいる。
- 対策: 次の文字の内部へランを落として隠し、Qでスタート/ストップを調整。
3) 症状:フィルと外枠の間にスキマ(白抜け)
- 原因候補: プル補正が足りず、縫製で引き込まれた。
- 対策: 外枠先行(逆算)でガイドを作り、フィルをわずかに重ね、外枠を最後に縫う。
4) 症状:フォーム入りキャップでエッジがゴワつく(3Dパフ)
- 原因候補: Edge Run系の下縫いでフォームを早く切りすぎる。
- 対策: ContourやParallel系(センターラン)でフォームを押さえ、エッジの切れを抑える。
まとめ(Results)
このワークフローで、1つのデザインコンセプトから次の2つを作れます。
- キャップ最適化データ: 曲面の物理に合わせ、水平角度と下→上/内→外の順序で歪みを抑える。
- フラット最適化データ: 土台を先に縫って生地を安定させ、細部を最後に載せる。
最大の学びは、デジタイズは“絵”ではなく“力学” だということです。シーケンス、下縫い、角度は、見た目以上に結果を左右する設計要素です。
次に「5枚」ではなく「50枚」を回すなら、ボトルネックを見直してください。デジタイズ時間なのか、枠張り疲労なのか、機械停止(トリム)なのか。多くの現場では、保持工程の改善(治具・枠の運用改善)が品質と利益を同時に押し上げます。
また、特定の機種・枠を使う場合は、ハードの限界も前提にしてください。たとえば brother 帽子用 刺繍枠(多針ユーザーなら brother pr680w キャップ用刺繍枠)は、データが機械を“助ける設計”になっているほど安定します。クリーンなデジタイズ+適切なスタビライザー+安定した保持が、最終的に利益に直結します。
