Kimberbellトートを裏地付きに仕立てる:ボックス底で自立するプロ仕上げ

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Kimberbellトートを裏地付きに仕立てる:ボックス底で自立するプロ仕上げ
Kimberbellのトートブランクに、きれいに収まる裏地を作って取り付ける方法を、動画の流れに沿って解説します。側面を縫い、底のコーナーをボックスにしてマチを作り、裏地にも同じ処理を施してから袋口で合体。裏地を少しだけ外側に転がす仕上げで“見せ縁”を作り、厚い持ち手部分はスピードを落として安全に縫い通します。計測・裁断・クリップの使い方・返し口の閉じ方まで、失敗しないコツを詰め込みました。

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Table of Contents
  1. まずは動画で全体像を掴もう
  2. 準備と採寸:材料・道具とサイズの確認
  3. トート本体を縫う:側面→ボックス底
  4. 裏地を仕立てる:返し口を忘れずに
  5. 合体の瞬間:裏地と本体を袋口で縫い合わせる
  6. 最後の仕上げ:返し口を閉じてトップステッチ
  7. プロのコツ
  8. クイックチェック(セルフチェックリスト)
  9. トラブルシューティング
  10. コメントから:よくある疑問と回答
  11. あなたのトートをもっと楽しむヒント

動画を見る:『How to Line a Tote Bag』(KIMBERBELL)

刺しゅうやソーイングの作品を“使える形”に仕立てたいなら、裏地づくりは避けて通れません。今回はKimberbellのトートブランクに、裏地をきれいに取り付け、底をボックスにして容量と安定感をアップさせる方法を紹介。手順は驚くほどシンプルで、仕上がりはプロ級です。

Kimberbell logo and text "How to Line a Tote Bag" on a teal background.
The video opens with the Kimberbell logo and the tutorial title, setting the stage for learning how to line a tote bag.

・どんな風に進むの? 計測→裁断→本体縫製→ボックス底→裏地縫製→合体→返し口閉じ→トップステッチの順。動画のテンポもよく、初めてでも迷いません。

Two finished lined tote bags, one with floral embroidery and one with quilted bird panels, displayed with books and flowers.
The video showcases two examples of finished lined tote bags, highlighting the aesthetic appeal and structured shape achieved with lining and boxed corners.

【学べること】

  • トートブランクの特長(開いた側縫い・ハンドル付き)と扱い方
  • 本体と同寸の裏地を測って裁つコツ(36"×21" → 18"×21"×2枚)
  • 2インチのボックス底で自立感を出す方法
  • 返し口(約10")を残してから合体する理由
  • 厚い持ち手部分を安全に縫い越えるコツ(速度ダウン/必要に応じてウォーキングフット)

まずは動画で全体像を掴もう Kimberbellのトートブランクは、側面があらかじめロックされ、ハンドルが両端に付いたユニークな仕様。これにより、前面パネルに刺しゅうやペイントなどの装飾を施してから、左右を合わせて縫うだけで形になります。

A woman holding a clear plastic package containing a gray Kimberbell tote bag blank.
The instructor introduces the main material, a packaged Kimberbell tote blank, emphasizing its ease of use for creative projects.

この“開いた側縫い”構造が、裏地を入れる作業もぐっと楽にします。平らに広げて測り、同寸の裏地を作って、袋口で一気に合体。手順が直線的なので、ミスの余地が少ないのが魅力です。

A flat, unfolded gray tote bag blank laid out on a black cutting mat with measurement lines.
The tote blank is laid flat on a cutting mat, revealing its initial unfolded state with open side seams and integrated handles.

準備と採寸:材料・道具とサイズの確認 必要なものは、ミシン、定規またはメジャー、ロータリーカッター(またははさみ)、消えるペン、クリップ/まち針、糸。そしてトートブランクと裏地用の生地。動画ではKimberbellのVintage Floraが使われています。

A close-up of the serged side seam of the gray tote bag blank.
A close-up view highlights the serged edge of the tote blank's side seam, a unique feature simplifying assembly and finishing.

サイズの取り方はシンプル。トートを平らに置き、長辺(約36インチ)と短辺(約21インチ)を計測。裏地は同寸で用意します。多少の個体差があり得るので、必ず“手元のトートを実測”するのが鉄則です。

Hands using a yellow measuring tape to measure the 36-inch length of the gray tote bag blank.
The instructor measures the length of the tote blank, which is 36 inches, to determine the necessary dimensions for the lining fabric.

布を36"×21"に裁ったら、半分に折って折り山に沿ってまっすぐ二分割。18"×21"が2枚できれば準備完了です。ロータリーカッターと定規でほぼ無駄なくカットすると、縫い代もきれいに揃います。

A vibrant piece of floral lining fabric with butterflies and various flowers laid flat.
The beautiful vintage flora fabric chosen for the lining is showcased, matching the measured dimensions of the tote blank.

刺しゅうを先に入れてから縫う場合は、フープや安定紙の扱いにも気を配りましょう。例えばBaby Lock系の刺しゅう機を使うなら、baby lock 磁気 刺繍枠のようなアクセサリーで固定性を高めると、平坦に仕上げやすくなります。

Hands using a rotary cutter and ruler to precisely cut the floral lining fabric in half along its fold.
To create the two lining panels, the fabric is folded and then precisely cut in half using a rotary cutter and ruler.

トート本体を縫う:側面→ボックス底 本体は右布同士を合わせ、ハンドル位置と側縫いをきちんと揃えてクリップ。縫い代は1/4インチで、左右の側面をストレートに縫い上げます。これだけでもトートの形になりますが、ここから“ボックス底”で深さを出していきます。

Hands using a fabric clip to secure the folded gray tote bag blank along its side seam before sewing.
The tote blank is folded with right sides together, and fabric clips are used to hold the side seams in place, ensuring alignment before stitching.

持ち手付け根は層が厚くなります。ここを越えるときはスピードを落として針折れを防止。必要ならウォーキングフットで布送りを安定させるのもOK(動画では速度ダウンで対応)。

A sewing machine stitching along the pinned side seam of the gray tote bag blank with a 1/4 inch seam allowance.
The sewing machine is actively stitching a 1/4 inch seam allowance along the side of the tote, joining the fabric panels.

ボックス底の作り方は簡単。底角をつまんで開き、三角を作ったら、三角頂点から2インチの位置に水平線を引きます。縫い合わせの線(側縫い)が三角のど真ん中を通るよう整え、印の線をまっすぐ縫うだけ。両側の角で同じ作業をします。

Hands holding an erasable fabric marker and ruler to draw a 2-inch horizontal line on the pinched corner of the gray tote bag blank.
The corner of the tote is pinched to form a triangle, and a 2-inch line is marked using a ruler and fabric marker to guide the stitching for boxing the corner.

縫えたら、縫い線から1/4インチ外側で余布をトリミング。これで本体の底にフラットなマチが生まれ、安定感がグッと増します。ここまでできたら、本体はいったん裏返しておきましょう。

Hands using a rotary cutter to trim the excess fabric from a sewn, boxed corner of the gray tote bag blank.
After sewing, the excess fabric on the boxed corner of the tote is carefully trimmed with a rotary cutter, maintaining a clean finish.

裏地を仕立てる:返し口を忘れずに 裏地用の2枚(18"×21")を中表で重ね、側縫いを1/4インチで縫います。底辺は“約10インチの返し口”を中央に残し、両端部分のみを縫い進めます。クリップで返し口の開始・終了位置を最初にマーキングしておくと縫い過ぎ防止に役立ちます。

A sewing machine creating a seam along the bottom edge of the floral lining fabric, leaving an unsewn opening.
The sewing machine stitches the bottom of the lining, intentionally leaving an approximate 10-inch opening that will later be used to turn the bag right side out.

次に、裏地にも本体と同様のボックス底を作ります。底角をつまんで三角に開き、頂点から2インチの水平線を引いて縫う→縫い線から1/4インチ外でカット。両角とも同じに。これで本体と裏地のマチ深さが一致します。

刺しゅう入りの裏地にする予定なら、フープ選びや固定方法で作品の仕上がりが大きく変わります。例えば方向性の強い柄を使う場合、位置決めがしやすいsnap hoop monster for babylockのような道具で歪みを抑え、裁断前に柄合わせの基準を印しておくと良いでしょう。

合体の瞬間:裏地と本体を袋口で縫い合わせる 裏地は“中表のまま”キープし、本体は“表返し”にします。ここで大事なのがハンドルの扱い。ハンドルは外側(前側)へ倒してクリップで固定し、縫い合わせ時に誤って挟み込まないようにします。

Hands using a fabric clip to secure a gray tote handle down against the outside of the bag, preventing it from being sewn into the lining.
To ensure the handles are not accidentally caught in the top seam when attaching the lining, they are clipped down against the exterior of the tote bag.

つづいて、本体を裏地の中へスポッと入れ、両者の側縫い同士を合わせてクリップで一周。持ち手が完全に中へ隠れていることを再確認。袋口を1/4インチ縫い代でぐるりと一周縫えば、合体は完了です。厚い箇所ではスピードを落とす、またはウォーキングフットを使うと安定します。

Hands securing the top edge where the tote and floral lining fabrics meet, using a fabric clip, ensuring the handle is safely tucked in.
With the tote inside the lining, the top edges are aligned and secured with clips all around, ready for the final seam that joins them, while ensuring the handles are tucked away.

この段階は層が重なりやすく、送り不良や針折れのリスクが上がります。ミシン任せにせず、速度・押さえ圧・手添えのバランスを取りながら、少しずつ進めましょう。刺しゅう面を傷めないためにも、クリップの位置は縫い代側に集約するのが安心です。

仕付けや仮止めに自信がない場合、磁力でしっかり固定できるbabylock 磁気 刺繍枠のようなアクセサリーを使う場面もあります。あくまで刺しゅう工程での固定ですが、“ずれない体験”を重ねると縫製でも精度が上がります。

最後の仕上げ:返し口を閉じてトップステッチ 返し口(裏地底・約10インチ)から全体を引き出して表に返します。裏地底の返し口は縫い代を1/4インチ内側に折り込み、直線でさっとステッチ(手縫いでも可、動画ではミシンで処理)。閉じたら裏地を本体の内側に収めます。

ここで袋口の仕上げ方にコツ。一般的には袋口を“ロール”して内外の端を揃えがちですが、動画の方法は逆発想。ハンドルは下向きのままにして、内側の裏地を“自然に外へ1/4インチほど転がして見せ縁”を作ります。これが可愛く、しかも厚みを抑えられるのでハンドル付け根を縫い越えるのも楽になります。

Hands demonstrating how the floral lining fabric naturally rolls slightly over the gray tote fabric to create a decorative 1/4 inch edge at the top.
The instructor shows how the lining fabric is allowed to roll slightly over the tote's top edge, creating a neat 1/4 inch decorative trim that adds a charming detail to the bag.

見せ縁の出幅が均一になるよう、必要なら軽くプレスし、全周をクリップ。そのまま“ステッチ・イン・ザ・ディッチ”で縫うか、見せ縁の下端に沿って目立つトップステッチをかけて固定します。持ち手部分は引き続き低速で。均一なピッチを意識すると、ぐっとプロらしい印象に。

プロのコツ

  • 2インチのボックス底は“印→固定→縫う→カット”の順を徹底。印を水平に取るだけで仕上がりが見違えます。
  • 返し口の位置は“裏地の底中央”が管理しやすく、あとで目立ちにくい。縫い忘れ防止にクリップで開始・終了をマーキング。
  • 持ち手周辺の厚地は、速度ダウンで針折れ回避。送りが悪いと感じたら、ためらわずに一時停止して布を整えましょう。
  • 刺しゅう面の装飾を増やすほど、縫製は正確さが要求されます。フープ固定にこだわるならbabylock 刺繍枠やbabylock 磁気 刺繍枠などの選択肢を研究しておくと応用範囲が広がります。

クイックチェック(セルフチェックリスト)

  • 本体と裏地のカット寸法は“実測したトート”に一致している?
  • 本体・裏地とも、ボックス底は“2インチ”で左右対称?
  • 裏地の返し口(約10インチ)は開けてある? 閉じ忘れていない?
  • 合体時、ハンドルは“外側に倒して”完全に逃がした?
  • 袋口の見せ縁は“およそ1/4インチ”で全周ほぼ均一?

トラブルシューティング

  • 返し口を縫い塞いでしまった:中央部をほどいて返し口を確保。開口幅が狭いと返しづらいので“約10インチ”を目安に再調整。
  • ボックス底が左右でズレる:三角の作り方を見直し、縫い合わせの線が三角中央を通っているか再確認。印は定規で“水平”に。
  • ハンドルをうっかり挟み込んだ:ほどいてやり直し。次回はハンドル固定を最優先に。合体前・合体後・縫製直前の“3回チェック”が有効。
  • 厚みで送りにくい:ミシン速度を落とし、必要ならウォーキングフットを使用。押さえのバランスも見直し、目詰まりしない糸調子へ。

コメントから:よくある疑問と回答 Q. インザフープでキルティングするなら、裏地はどうする? 安定紙だけで大丈夫? A. 安定紙のみで進める案もありますが、その場合“縫い代やシームが見える”点に注意という声がありました。見た目の仕上げを重視するなら、裏地を別で仕立てて合わせる方法が安心です。

Q. 裏地が方向性のない柄なら、底の折り目を残し、返し口を脇にしてもいい? A. 返し口は“表に返すため”底側に設けるのが基本という意見がありました。脇に設けると、完成後に見えやすくなる可能性を気にする声も。目立たせたくないなら、底中央に返し口を取るのが無難です。

あなたのトートをもっと楽しむヒント

  • 見せ縁の色で遊ぶ:裏地を思い切ってコントラストに。シンプル本体×鮮やか裏地なら、1/4インチの見せ縁がアクセントに。
  • 先に装飾してから縫う:トートブランクは平らな状態で装飾できるのが強み。ミシン刺しゅうの固定には磁気 刺繍枠 for babylockや磁気 刺繍枠 for embroideryなど、ワークフローにあうツールで精度を底上げ。
  • 道具のアップデート:多層を均等に送るには、押さえやフットの使い分けが効果的。刺しゅう分野ではdime 磁気 刺繍枠のような選択肢も研究対象に。

最後に、今回の方法は“余計な厚みを避けつつ、見た目の可愛さも両立”できるのが魅力。ハンドル部の負荷にも配慮した設計で、縫いやすく、使いやすい。手順はシンプルでも、出来上がりはぐっと“既製品感”。次は色違いの裏地やパイピング風の見せ縁幅にトライして、あなただけの定番レシピに育ててください。