Ricoma内蔵フォント徹底ガイド:文字入力から密度・間隔調整、保存、色設定、トレース&刺繍まで

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Ricoma内蔵フォント徹底ガイド:文字入力から密度・間隔調整、保存、色設定、トレース&刺繍まで
Ricomaの内蔵フォントだけで、名前入れを最短ルートで仕上げる実践ガイド。メニュー→ABC→文字入力→密度と字間の最適化→保存→色割り当て→トレース→スタート、を動画に沿ってステップ解説します。ジグザグが見える“スカスカ問題”を密度で解決し、読みやすい字間に整えるコツも紹介。外部ソフト不要で、急な名入れ依頼にも即対応できるワークフローを手に入れましょう。

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Table of Contents
  1. はじめに:内蔵フォントの力を引き出す
  2. 文字入力:最短でテキストを打ち込む
  3. フォント密度を極める:スカスカを卒業
  4. 字間(Font Distance)を整える
  5. フォントスタイルを探る
  6. 保存・読み込み・色設定まで
  7. 最終チェック:トレースして刺繍開始
  8. クイックチェック
  9. プロのコツ
  10. 注意
  11. コメントから:よくある疑問と声
  12. よくある質問(FAQ)

動画を見る:Ricoma Embroidery Machine: How to Use Built-in Fonts for Custom Text(チャンネル:不明)

刺繍の現場で一番多いオーダーのひとつは「名前だけ入れてほしい」。本稿は、その“超即応タスク”をRicomaの内蔵フォントだけで完結させる実践解説です。外部のデジタイズは不要。わずか数分で、読みやすく、密度もばっちりな文字刺繍にたどり着きます。

・この記事で学べること

  • Ricomaのメニューから内蔵フォント入力画面(ABC)へ最短アクセスする手順
  • 文字入力の基本と、入力ミスを即リカバリするクリア(CL)の使い方
  • “スカスカ”を回避するフォント密度の考え方と、最適化の見分け方
  • 読みやすさを左右する字間(Font Distance)の調整ポイント
  • デザイン保存→読み込み→色設定→トレース→刺繍開始までの流れ

はじめに:内蔵フォントの力を引き出す 内蔵フォントは、名入れや短いテキストを最速で仕上げるための即効ツール。外部ソフトでのデジタイズが不要なため、来店から“30分後にお渡し”のようなスピード案件にも対応しやすくなります。

Ricoma machine screen showing 'Tigertelles' embroidered text.
The Ricoma embroidery machine's screen displays a pre-existing 'Tigertelles' design, setting the context for demonstrating custom text creation.

なぜ内蔵フォント?

  • 時短:メニュー→ABC→入力→調整→保存→スタートの直列フローで迷いにくい。
  • 安定:プレビューで密度や字間の結果が見えるため、仕上がりを想像しやすい。
  • コスト削減:単純な名入れのために外部デジタイズを発注する必要がない。

ナビゲーション:フォントメニューへ RicomaのタッチスクリーンでMenu→ABCをタップ。ここが文字入力とフォント設定の“入口”です。ボタンUIはシンプルで、最初に触っても直感で進めます。

Finger pointing at 'Emb Param' button on Ricoma screen.
A finger points to the 'Emb Param' button, a step often taken before accessing deeper machine settings for embroidery.
Finger pointing at 'ABC' button on Ricoma menu screen.
The 'ABC' button is highlighted, which is the gateway to accessing the built-in fonts and text input functionality on the Ricoma machine.

注意:画面タップの精度 画面の小さなボタンは、指が大きいと誤タップのリスクがあります。先の細いスタイラス(動画では“鉛筆”と表現)を使うと狙い撃ちしやすくなります。

文字入力:最短でテキストを打ち込む バーチャルキーボードで名前やテキストを入力します。タイプミスはCL(Clear)で戻せます。表示された文字列をそのまま刺繍することになるので、スペル確認はここで徹底します。

Typing a letter on the Ricoma machine's virtual keyboard.
A hand taps on the virtual keyboard to input letters, demonstrating the process of entering custom text for embroidery.

プロのコツ:入力の下ごしらえ

  • 事前に紙へ綴りをメモ。現場でお客様と綴りの最終確認をしてから打ち込みましょう。
  • 依頼が多い名前は、よく使う大文字・小文字の混在のクセも含め、社内テンプレート化しておくと精度が上がります。

設定全景:サイズ・字間・密度 フォント設定画面にはFont Size、Font Distance(字間)、Font Density(密度)が並びます。本稿では特に仕上がりの印象を大きく左右する密度と字間にフォーカスします。

Ricoma screen showing font settings including Font Size, Distance, Density.
The machine's display shows various font settings, including font size, distance, and density, along with a number pad for input, preparing for adjustments.

フォント密度を極める:スカスカを卒業 はじめにプレビューを見て、ステッチの“スカスカ感”や“ジグザグが見える”状態をチェック。動画では初期値(0.9mm相当)だとジグザグが目立ち、顧客満足を損ねる可能性があると言及されています。

Preview of 'PHNEHAS' text with low stitch density on Ricoma screen.
The preview displays the text 'PHNEHAS' with very visible zigzag stitches, indicating a low stitch density that needs adjustment for better quality.

密度の見方(プレビューが先生)

  • 密度が足りない:地の生地が透け、ジグザグが目立つ。
  • 適正に近い:面が埋まり、アウトラインも滑らか。
  • 詰めすぎ:極端に厚手・硬い仕上がりになりやすく、糸切れのリスクも。

最適化のステップ 動画では0.9→0.5→0.3→0.2と段階的に下げ、詰まり具合の変化を毎回プレビューで確認しています。数値を下げるほど“詰まる”方向に作用。最終的に0.2では“super dense”寄りの見え方になりました。

Font Density setting changed to 0.5 on Ricoma screen.
The 'Font Density' setting is changed to 0.5, showing a numerical adjustment to increase the stitch density of the text.
Preview of 'PHNEHAS' text with improved density.
After adjusting the density, the text 'PHNEHAS' appears visibly denser, showing an improvement in stitch coverage on the preview screen.
Preview of 'PHNEHAS' text with super dense setting.
The text 'PHNEHAS' is now displayed with super dense stitching in the preview, indicating a very low density value was selected for maximum fill.

プロのコツ:素材に合わせて判断

  • 目の粗い生地や濃色生地は、低密度だと地が目立ちやすい。プレビューで面の埋まりを必ず確認。
  • 調整は“少し下げる→見る”の繰り返し。極端な設定ジャンプは避けるのが安全です。

字間(Font Distance)を整える 読みやすさの鍵は、実は字間にもあります。詰まりすぎると文字同士が重なり、離れすぎると単語の一体感が失われます。動画では0.0から0.5、さらに0.9へ上げた例が示され、0.9付近で“普通に見える”とコメントしています。

Preview of 'PHNEHAS' text with adjusted font distance.
The preview now shows the 'PHNEHAS' text with wider spacing between letters, reflecting the adjustment made to the 'Font Distance' setting.

クイックチェック:字間

  • 詰まり:交差や重なりがないか。
  • 離れ:1語のまとまり感が保たれているか。
  • 文字幅が広いフォントほど、少し広めに振ると整いやすい傾向(要プレビュー確認)。

フォントスタイルを探る 内蔵の複数フォントをABCのボタン群でプレビューできます。書体を切り替えた場合、密度や字間の“見え方”が変わることがあるため、再調整を前提にプレビューを見直しましょう。

Preview of 'PHNEHAS' text in a different font style.
The text 'PHNEHAS' is displayed in a different font style, demonstrating the machine's ability to switch between various built-in lettering options.

注意:書体変更後は再評価

  • 同じ数値でも、書体の太さや傾斜で印象は大きく変わります。
  • プレビューの“面の埋まり”と“文字の輪郭”をもう一度チェックしてから保存へ。

保存・読み込み・色設定まで 設定が定まったら、保存アイコンでデザインをマシン内に保存→いったんメニューを抜け、Fileから保存済みのデザインを呼び出します。動画ではマシン容量が“ほぼ満杯”で、データ整理の必要性にも触れています。

Finger pointing at the save icon on Ricoma screen.
A finger points to the 'save' icon, indicating the action of storing the customized text design into the machine's memory.
Main Ricoma screen with 'PHNEHAS' design loaded, showing stitch count.
The main screen of the Ricoma machine now displays the 'PHNEHAS' design with its stitch count (3559), confirming it has been successfully loaded.

プロのコツ:容量管理

  • 不要データは定期的に削除。よく使う名入れは整理済みフォルダへ。
  • 保存時は上書きミスに注意。バージョン名(例:_D02、_K09など)で段階管理すると後戻りしやすい。

色割り当て 読み込んだデザインに対して色番号を割り当てます。動画では全レターを同じ色“2”に統一。シングルカラーの名入れなら、1色にまとめると段取りが速くなります。誤タップを避けるため、スタイラスを使うのが安全です。

Color selection grid on Ricoma screen with color 2 highlighted.
The color assignment grid on the machine's screen shows '2' selected for various segments, indicating a uniform thread color choice for the entire text.

最終チェック:トレースして刺繍開始 スタートの前に必ず“トレース”で枠内配置と位置決めを確認。デザインが枠に収まっているか、中央がズレていないかを物理的に確かめます。問題なければStartで刺繍開始。初手のステッチを観察し、糸調子や押さえの状態に異常がないかも目視確認します。

Embroidery machine performing a trace within the hoop.
The embroidery machine's head moves to trace the outline of the design within the hoop, confirming its placement on the fabric before actual stitching begins.
Embroidery machine starting to stitch the first letter.
The needle begins stitching the letter 'P', marking the start of the embroidery process for the custom text design.
Close-up of the letter 'P' being embroidered with high density.
A close-up view reveals the 'P' being embroidered, showing the dense stitching created by the adjusted settings, ensuring a solid, quality fill.

クイックチェック

  • 密度:地が透けないか/詰めすぎて硬くないか。
  • 字間:重なり・離れすぎがないか。
  • 保存:最新版がマシン内にあるか、容量不足で保存失敗していないか。
  • 色:想定の糸番号に全レターが割り当てられているか。
  • トレース:枠からはみ出さないか、狙い位置に来るか。

注意

  • 動画ではフォントサイズは範囲(5–100mm)に触れているものの、最終の数値確定や素材別の具体推奨値には言及していません。各素材で必ずプレビューを確認してから刺繍に移行してください。
  • 収納容量は“ほぼ満杯”としか示されていません。容量上限や管理方法は、お使いのRicomaの仕様に依存します。

コメントから:よくある疑問と声

  • 「内蔵以外のフォント(例:Olde English)を追加できる?」という質問が寄せられています。今回の動画内では“フォント追加機能”には触れていません(未回答)。
  • 「納品待ちの間、動画が大いに役立った」という声も。内蔵フォントでの名入れは、トレーニング前の予習にも最適です。
  • 「ちょうどフォント調整を始めたところで、この動画がタイムリーだった」という声もあり、密度や字間の“目視での合否判定”が大きなヒントになったようです。

FAQ Q1. テキスト入力機能はどこからアクセスしますか? A. Menu→ABCで、キーボードとフォント設定に入れます。

Q2. Font Density(密度)とは?なぜ重要? A. ステッチの詰まり具合を制御する数値です。低密度だとジグザグが見え、面がスカスカに。数値を段階的に下げてプレビューし、面がきちんと埋まる“最適点”を見つけます(動画では0.9→0.5→0.3→0.2の比較あり)。

Q3. デザインはマシンに保存できますか? A. はい。保存アイコンでマシン内に保存し、Fileメニューから呼び出せます。容量不足の場合は不要データの削除が必要です。

Q4. いきなり刺繍を始めても大丈夫? A. トレースは必須です。枠内に収まるか、狙い位置に合っているかを物理的に確認し、初期ステッチで糸調子も見てから本番に移行しましょう。

補足メモ(リソースと用語) 本稿は内蔵フォント操作に特化しています。枠や周辺アクセサリーの詳細は扱いませんが、現場では多様な枠や治具が活用されています(例示の用語:ricoma 刺繍枠)。また、機種・素材・ワークフローに応じて選択肢はさまざまです(例:mighty hoops for ricoma)。これらの用語は参考キーワードとして挙げるもので、特定の導入可否や適合性を本稿で保証するものではありません。

さらに、装着治具の呼び分けはメーカー提供資料を参照してください(例示用語:ricoma mighty hoops)。用途別の替え治具が存在する場合もありますが、本稿では機械内のフォント機能に範囲を限定しています。名入れ運用が安定してから、現場に合わせて拡張を検討するとスムーズです(用語例:8 in 1 刺繍枠 ricoma)。

なお、選定に関しては、生地・枚数・設置スペース・担当者の習熟度などの“現場事情”が最優先です(例示用語:mighty hoop ricoma)。各種の選択肢は存在しますが、まずは内蔵フォントのワークフローを固めるのが近道です。参考語句:ricoma 8 in 1 devicemighty hoops for ricoma em 1010