やさしい手刺繍でつくる「雨の中のふしぎなお家」—ステッチとビーズで彩るレインボー

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やさしい手刺繍でつくる「雨の中のふしぎなお家」—ステッチとビーズで彩るレインボー
ステムステッチで大地と雲、バックステッチで家を、そしてランニングステッチとビーズで虹色の雨を。温かな世界観の「ふしぎなお家」を、初心者でも1〜2時間で仕上げられる手刺繍プロジェクトです。針目の切り替えやカーブのコツ、ビーズの選び方まで、動画のポイントを一つずつ丁寧に解説します。

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Table of Contents
  1. はじめに:雨の中のふしぎなお家
  2. 材料と道具
  3. 下描きを刺す:アウトラインの基本
  4. 虹色の雨をつくる:ランニングステッチとビーズ
  5. うまく仕上げるコツとアレンジ
  6. 仕上げと見せ方のヒント
  7. コメントから:視聴者の声

動画を見る:『Whimsical Houses in Rain』(Sarah's Hand Embroidery Tutorials)

最小限のステッチで、物語のある風景を刺す。地面と雲のアウトライン、家の輪郭、そして虹色にきらめく“雨”。この動画は、そんな小さな景色を1〜2時間で仕上げる手刺繍のレッスンです。

Finished embroidered piece with whimsical houses and rainbow beaded rain in an embroidery hoop.
The final product showcases whimsical houses beneath streams of colorful, beaded rain, all set within an embroidery hoop. This image highlights the intricate beadwork and the charming overall design.

針目を変えるだけで、線の温度や質感が変わる。黒のアウトラインに、カラフルな雨粒—ガラスビーズが光を受けて、作品全体が生き生きしてきます。初心者でも大丈夫。動画どおりに、落ち着いて進めていけば、きっと完成に届きます。

・学べること

  • ステムステッチで地面や雲を滑らかに描くコツ
  • バックステッチで家の角を“ピン”と立てる刺し方
  • ランニングステッチ+ビーズで虹色の雨を作る基本
  • 針や糸本数(全編2本どり)とビーズ通しのポイント
  • 配色とビーズ配置の考え方(規則とランダムのバランス)

はじめに:雨の中のふしぎなお家 このプロジェクトは、黒のアウトラインとビーズのコントラストが魅力。線が整うと、ビーズの色がより引き立ちます。作者は全編を通して刺繍糸は2本どり。輪郭に黒を選ぶのは、後で“雨”にあらゆる色をのせても景色が締まるからです。

Hands holding a needle over a blank embroidery hoop with a drawn pattern.
The initial setup shows the white fabric stretched taut in an embroidery hoop, with the houses and ground pattern lightly drawn on it. Hands are poised to begin stitching, indicating the start of the project.

注意

  • 所要時間は約1〜2時間。無理に詰めず、集中できるブロックで進めましょう。
  • パターンは動画制作者の支援者向けに提供されています。入手方法は動画説明を確認。

材料と道具 必要なものはシンプルです。白地の布、刺繍枠、刺繍針、刺繍糸(黒/虹色一式)、そして3mmのガラスビーズ。ビーズを通すには、針の“穴の細さ”が最重要。穴が通らないと作業が止まるので、事前チェックを忘れずに。

プロのコツ

  • 針は細い目のビーズ針か、ビーズが確実に通る細穴のものを。通らない針穴はストレスの元です。
  • 糸は常に2本どりで統一。ラインの太さが揃い、全体のリズムが整います。

クイックチェック

  • ビーズ(3mm)が針穴に通るか?一粒で試してからスタート。
  • 糸端は撚れが戻らないよう短く整えておくと絡みにくい。

下描きを刺す:アウトラインの基本 地面:ステムステッチ まずは地面やベースのラインから。ステムステッチは“ロープ状”に見える美しいラインが特徴。作者は縫い取り(sewing method)と刺し取り(stab method)を併用しています。縫い取りはテンポよく進み、刺し取りはコントロールが効く。長い直線やゆるいカーブは縫い取り、細かい曲線は刺し取り、と使い分けると安定します。

Close-up of hands starting a stem stitch with black floss on a drawn line.
A close-up view of hands starting the stem stitch on one of the ground lines. The needle is brought up from the back, ready to form the first stitch.

ステムステッチの手順メモ

  • 糸は常に同じ側へ倒すと撚りがそろい、ラインが均一に。

- 針目の長さは一定に。地面の“帯”として連続するので、リズムが大切です。

Close-up of hands performing stem stitch using the sewing method.
This shot illustrates the 'sewing method' for stem stitch, where the needle is passed through the fabric multiple times in a continuous motion. The thread is held to the side to create the characteristic twisted line.

小さなカーブや細部は、刺し取りで一針ずつ。針を一度抜いて裏から上げ、落ち着いて角度を決められるのが強み。線を終えるときは、最後の目を半分に分けるように収めると、継ぎ目が目立ちません。

Close-up of hands performing stem stitch using the stab method.
The 'stab method' of stem stitch is shown here, where the needle goes completely through the fabric from front to back and then back up again for each stitch. This method offers more control for precise lines.

地面の複数ラインが並ぶと、景色の基礎が現れます。波打つようなラインも、針目が整っていれば“心地よい揺れ”になります。迷ったら、短めの針目に戻るのが安全策です。

Partially completed embroidery showing several parallel stem stitch lines forming the ground.
Several parallel lines have now been completed using the stem stitch, forming the wavy ground for the houses. This provides a visual progress update for the first outlining step.

家:バックステッチ 家の輪郭にはバックステッチ。直線が多いモチーフなので、針目が揃えば即座に建築的な“きりっと感”が出ます。角は“角点を刺す”意識を強く。いったん角の点に針を必ず通してから折り返すと、屋根の鋭さが決まります。

Close-up of hands starting a back stitch on a house outline.
The embroiderer begins outlining one of the houses using the back stitch technique. The needle is inserted from behind, creating a solid, distinct line for the architectural features.

角をシャープにするコツ

  • カドの手前で一度止め、角点を正確に刺す。

- 角を過ぎた最初の一針を短めにし、角の印象を引き締める。

Hands stitching a sharp corner of a house roof with back stitch.
A detailed shot focusing on creating a sharp corner for a house roof using back stitch. The needle is passed precisely through the corner point to ensure clean, angular lines.

全ての家の輪郭が通ると、地面との対比が生まれ、風景の骨格が完成します。この段階で線の乱れを微修正しておくと、後の“雨”が映えます。

All house outlines completed with black back stitch.
All the whimsical houses are now fully outlined with black back stitch, contrasting against the ground lines. This shows the completion of the second outlining step.

雲:ステムステッチ 雲は曲線主体。カーブがきつい部分ほど、針目を“ぐっと短く”刻むこと。長い針目は角ばって見えるので、思い切って1〜2mm刻みで円滑さを優先しましょう。

Close-up of hands starting stem stitch on a cloud outline.
The embroiderer begins the stem stitch to outline one of the cloud shapes. Small stitches are used to navigate the curves, ensuring a smooth and flowing line.

雲が輪郭を得ると、画面上部の“空気”が整い、雨の落ちる方向性が見えてきます。これで黒のアウトラインは一通り完成。次は色と光の出番です。

Clouds completed with black stem stitch.
The outlines for the clouds are now fully stitched with black stem stitch, adding another layer to the scene. This marks the completion of all the black outlining.

注意

  • カーブに長い針目を使うとギザついて見えます。迷ったら短く。
  • 線の太さが不揃いに感じたら、糸の引き加減を“ふわっと”弱めに。

虹色の雨をつくる:ランニングステッチとビーズ ランニングステッチで雨筋を作り、ところどころにビーズを落としては留める、を繰り返します。作者は一色につき3本の雨筋というリズムで進行。最初は赤からスタートし、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、バイオレットに続き、最後にフューシャも追加しています。色順は厳密でなくてもOK。自分の“気分の虹”を優先して構いません。

Hands starting running stitch with red beads, with a container of beads visible.
The process of adding beaded rain begins with red floss and matching glass beads. The embroiderer uses a running stitch, interspersed with beads, and a container of red beads is visible, indicating the start of the colorful rain.

ビーズの置き方

  • ランダムに“1〜2粒”を間に落とす感覚。規則的になりすぎると“縫い付けた飾り”に、ランダムさがあると“降っている雨”に見えます。
  • 各色の雨筋は幅を一定に保つと、全体が整います。間隔は自分の刺しやすいリズムでOK。

プロのコツ

  • ビーズ針(細穴)を必ず用意。穴が通りにくいときは針を交換。
  • 糸は引きすぎない。ビーズの周辺で布を引き寄せないよう、ふわっと留める。

クイックチェック

  • ビーズは確実に留まっているか?軽く爪で触れても動かない程度に。
  • ランニングステッチの間隔はおおむね一定か?“雨”に見えるリズム感が出ているか。

色の進行 赤が終わったらオレンジへ。ビーズは糸色に合わせると一体感が出やすいですが、透明色を全色に使うと“きらめきだけをのせる”上品な表現にもなります。スパンコールや類似の装飾も試せます(動画内ではアイデア紹介のみ)。

Hands stitching running stitch with orange beads, continuing the rainbow pattern.
The embroiderer continues the rainbow rain with orange floss and beads, following the red lines. This image shows the progression of colors and the beaded running stitch technique in action.

イエロー、グリーン、ブルーと進むと、雨筋の重なりが生き始めます。真下に落ちる線と、家の輪郭との重なりが生む“前後関係”に注目。空間の見え方がぐっと豊かになります。

Hands stitching running stitch with yellow beads, adding another color to the rain.
Yellow beads are now being incorporated into the rain, showcasing the ongoing addition of rainbow colors. The technique remains consistent with the running stitch and random bead placement.

バイオレットのあとに、フューシャを一色足すと、虹の端に温度差が生まれて華やぎます。規則に縛られすぎず、好みで増減を。完成の“気配”を感じたら、そこで止める勇気も大切です。

Hands stitching running stitch with blue beads, further developing the rainbow effect.
Blue beads are now being added to the beaded rain, creating a visible segment of the rainbow. This shot emphasizes the consistent application of the running stitch and bead technique.

仕上がり すべての色が降り注ぐと、黒いアウトラインが“舞台”となって、ビーズの光が前面に躍ります。刺繍枠のまま飾っても、ポーチやクッションに仕立てても映えるデザインです。

Completed embroidery with houses and full rainbow beaded rain, showing vibrant colors.
A close-up of the completed embroidery project, with all the rainbow beaded rain now in place. The vibrant colors of the beads create a dazzling effect over the outlined houses.

プロのコツ(復習)

  • 一色につき3本の雨筋という“リズム”は有効。配色の迷いが減ります。
  • ビーズは“散らす”意識を忘れずに。偏りは目立ちます。
  • アウトラインの黒は、色をのせても沈まない万能の下地。

トラブルシューティング

  • ビーズが通らない:針穴が太い可能性。細穴針に交換。ビーズの向きも試す。
  • 雨筋が乱れる:針目の間隔を数えながら進める。迷ったら短めの間隔で。
  • 角が丸く見える:角点を必ず刺す→折り返し最初の目を短く。

うまく仕上げるコツとアレンジ

  • 透明ビーズの活用:どの色の糸にもなじみ、“光”だけを足せます。
  • ビーズの種類:動画では3mmガラスビーズ。バグルビーズ(筒状)も面白い表情に。
  • 配置の工夫:中央を密、外側を疎にすると、雨雲の“厚み”が演出できます。

アレンジのヒント(手刺繍派のまま楽しむ)

  • 家の高さを一つだけ高くして“主役”を作る。
  • 雲の縁を部分的に二重線にして空気感を強調。
  • 雨の一部をビーズなしでステッチのみ—“奥の雨”として距離感を表現。

コラム:道具の話(参考情報) 本プロジェクトは手刺繍で進めますが、もしミシン刺繍でレイアウトを試したい方は、道具選びの一般キーワードを手がかりに情報収集してもよいでしょう。たとえば、磁気 刺繍枠 や magnetic フレーム といった用語は、布の固定方式の違いを知る入口になります。さらに、入門者向けの情報として 刺繍ミシン for beginners の検索語も役立ちます。ブランド別に見るなら 刺繍枠 for 刺繍ミシン のような広い語から始め、必要に応じて絞るのがコツ。スナップ式フレームの概念を知るには snap hoop monster、磁力固定の代表語では mighty hoop、より広い範囲を示す 磁気 刺繍枠 for embroidery なども“用語の地図”として覚えておくと比較検討がスムーズです。なお、本記事の作品手順は動画に基づく手刺繍であり、機材スペックや適合サイズ等の詳細はここでは扱いません。

仕上げと見せ方のヒント

  • アイロンは裏から、ビーズ部分を避けて低温で軽く。
  • 作品は光が当たる場所に飾ると、ビーズの反射が際立ちます。
  • 写真撮影は斜め光で。ビーズの立体感がきれいに写ります。

FAQ(動画準拠)

  • どの針を使うべき?:ビーズの穴を通る“細い針穴”が必須。
  • 糸は何本どり?:全行程で2本どり。
  • ビーズの種類は?:3mmのガラスビーズ。バグルビーズもアイデアとして紹介されています。
  • どれくらい時間がかかる?:およそ1〜2時間。
  • 図案は?:支援者向けに提供(詳細は動画説明)。

コメントから:視聴者の声

  • 初心者から「とても助かった」という声。丁寧な語りとやさしい進行が、最初の一歩を後押ししてくれたようです。
  • 「大好き!」のメッセージには作者からの感謝の返信も。動画の雰囲気そのままの温かいやり取りが印象的でした。
  • 「素晴らしい!」といった短い感想にも、絵文字で軽やかに返答。コミュニティの空気が柔らかいのは、作品の世界観と響き合っています。

おわりに 黒いラインに、色と光の雨が降る—それだけで布の上に“景色”が生まれます。ステッチの基本を押さえ、ビーズを少し散らす。たったそれだけで、日常の布小物が物語を帯びます。次は家の形を変えたり、雲の位置をずらしたり。あなたの“ふしぎなお家”を増やして、ミニ・ギャラリーを作ってみてください。